第14回環境応用化学セミナー

2020年7月8日

下記のとおり、第14回環境応用化学セミナーを開催いたします。
今回は、第7回グリーンソサエティーセミナー、および2020年度第1回生命機能セミナーとの併催で、環境負荷軽減を志向した新規高分子材料の開発に関する2つの講演が行われます。みなさまのご参加をお待ちしています。

  • 日時:2020年7月15日(水) 15:10-17:00
  • Zoomによるオンラインセミナー

講演(1)

  • 題目:二酸化炭素を原料とする高分子の合成と機能材料への応用
  • 講師:富永 洋一(東京農工大学 工学研究院 応用化学部門・教授/法政大学 大学院理工学研究科 応用化学専攻・客員教授)
  • 要旨:持続可能な開発目標SDGsなど地球規模での環境保全への取り組みを背景に、CO2を炭素源とする有効利用技術(Carbon Capture & Utilization, CCU)が近年注目されている。1968年に日本で初めて報告されたCO2とエポキシドからなる交互共重合に関する研究をきっかけに、これまでに様々なCO2由来高分子に関する基礎・応用研究が行われてきた。本講演では、CO2とエポキシドからなる交互共重合により得られる一連の脂肪族ポリカーボネートの生分解性、生体適合性、Liイオン伝導性などに着目し、これを新たな機能性高分子材料へと発展させる最近の研究成果を紹介する。

講演(2)

  • 題目:生分解性ポリエステルへの機能性付与
  • 講師:杉山 賢次(法政大学 生命科学部 環境応用化学科・教授/法政大学マイクロ・ナノテクノロジー研究センター 兼担研究員)
  • 要旨:生分解性ポリエステルは,土壌中の微生物により最終的に水と二酸化炭素まで分解されることから,低環境負荷材料として注目を集めている。我々の研究グループでは,生分解性ポリエステルのさらなる用途拡大を目的とし,生分解性を維持しつつ機能性を発現する新規ポリエステルの開発に取り組んできた。本講演では,代表的な生分解性ポリエステルであるポリカプロラクトンやポリ乳酸をベースポリマーとし,異種ポリマーや光反応性官能基の導入による耐熱性の向上,フッ素セグメントの導入による撥水・撥油性の付与に関する研究成果について紹介する。

pagetop