第16回環境応用化学セミナー

2020年11月21日

下記のとおり,第16回環境応用化学セミナーを開催いたします。第9回グリーンソサエティーセミナー,2020年度第3回生命機能セミナーとの併催とします。学外とセンター内から,生物が持つ分子モーターに関する講演をお願いしました。みなさまのご参加をお待ちしています。

  • 日時:2020年12月8日(火) 15:00-16:30
  • Zoomによるオンラインセミナー

講演(1)

  • 題目:生体分子モーターの高効率なエネルギー変換機構
  • 講師:鳥谷部 祥一 氏(東北大学 大学院 工学研究科 応用物理学専攻)
  • 要旨:細胞内では,生体分子モーターと呼ばれるナノサイズの化学エンジンが自律的に働いて,重要な役割を担っている.我々は,たった1分子の熱や仕事を測る1分子熱力学法を開発し,分子モーターのエネルギー変換機構を調べてきた.本講演では,生体分子モーターが持つ,マクロなエンジンでは実現できない高効率なエネルギー変換機構の仕組みについてお話したい.また,人工的な自律的ナノマシンの実現について,最近の話題を紹介したい.

講演(2)

  • 題目:細菌べん毛モーターのトルク発生ユニット数と回転特性の関係
  • 講師:曽和 義幸 氏(法政大学 生命科学部 生命機能学科/マイクロ・ナノテクノロジー研究センター)
  • 要旨:細菌は,べん毛と呼ばれる運動器官を回転させて遊泳する.べん毛を回転させるのは,高速回転・高効率・回転方向転換機構を特徴とするべん毛モーターである.この回転分子モーターは,外環境に合わせてトルク発生ユニットの数を調整して,イオン流からエネルギーを回転へと変換する.本講演では,回転計測の結果から明らかになったモーターのユニット数と回転特性の関係について紹介する.

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