2020年12月15日
下記のとおり,第17回環境応用化学セミナーを開催いたします。みなさまのご参加をお待ちしています。
- 日時:12月23日(水)17:00~18:30
- Zoomによるオンラインセミナー
講演
- 題目:カーボンナノチューブを用いた褐色脂肪組織の近赤外蛍光イメージング
- 講師:湯田坂 雅子 氏(産業技術総合研究所 ナノ材料研究部門 客員研究員/法政大学 マイクロ・ナノテクノロジー研究センター 客員教授)
- 要旨:薬剤開発においてマウスなどの小動物を用いたテストにより新薬効果を確認する際には、疾病箇所の状態を把握するためにマウス体内造影が行われる。MRIや放射線造影など大型装置用いると使用頻度が限られるのに対し、蛍光造影ではコンパクトな装置を用い、迅速に検査ができて便利である。可視蛍光造影に加えて、近年、近赤外(NIR)蛍光造影が注目されているが、それは、NIR光は生体透過性が良く、生体内で散乱されにくく、また、NIR波長領域での自家発光が弱いため鮮明な体内造影が可能であるという理由による。数少ないNIR蛍光を発する物質として、単層カーボンナノチューブ(CNT)は貴重であり、また、毒性も低いという利点も持つ。本講演では、CNTを用いたNIR蛍光造影によるマウス褐色脂肪組織異常の検出と異常があらわれる原因について紹介する。