2022年10月24日
下記のとおり、第23回環境応用化学セミナーを開催いたします。今回は、第2回グリーン・サスティナビリティセミナーおよび第4回生命機能セミナーとの併催とします。みなさまのご参加をお待ちしています。
- 日時:2022年11月10日(木) 15:20-16:50
- 形式:対面(東館E210教室)およびオンライン(Zoom)
- セミナー聴講希望者は、下記までご連絡ください。Meeting IDおよびPWをお知らせします。
- マイクロ・ナノテクノロジー研究センター(E-mail: nanotech@hosei.ac.jp)
- メールタイトル「第2回グリーンサスティナビリティセミナー参加申込み」
- 本学の方はメール本文に氏名、所属学部・学科、学生証番号を記載してください。学外の方は、氏名および所属(企業・官公庁、一般、学生等、学生・生徒の方は学校名)の記載をお願いします。
講演1(15:20-16:05)
環境適合半導体量子ドット発光材料の効率的生成プロセスの開発
- 講師:中村 俊博 先生(法政大学 理工学部 電気電子工学科・教授/法政大学マイクロ・ナノテクノロジー研究センター・兼担研究員)
- 要旨:半導体量子ドットでは、サイズによる発光特性の制御性に起因して同一材料のみで可視域全般をカバーした発光色純度を通常の材料では実現不可能なレベルまで高めた材料の実現が可能であり、高い色再現性を持つ高精度ディスプレイなどへの応用が進められている。しかし、通常、半導体量子ドット材料にはカドミウムなどの有毒な元素を含む場合があり、廃棄物の人体への有害性から近年の持続可能社会の実現に向けた環境適合性に問題がある。そこで、我々のグループでは無害なシリコン(Si)を用いた環境適合半導体量子ドットの効率的生成プロセスの開発を行ってきた。我々の開発した生成プロセスは、既に確立されている良質なSi 単結晶成長技術を活用したトップダウンルートであり、Si 単結晶の化学エッチングと種々の破砕技術を組み合わせることで大量かつ効率的にSi 量子ドットを生成する。本講演では、これらの生成プロセスの詳細について紹介する。
講演2(16:05-16:50)
マイクロ流体電気化学発光デバイスの作製と評価
- 講師:笠原 崇史 先生(法政大学 理工学部 電気電子工学科・准教授/法政大学マイクロ・ナノテクノロジー研究センター・兼担研究員)
- 要旨:電気化学発光(Electrogenerated chemiluminescence: ECL)は発光性分子の酸化還元反応を利用した発光現象であり、ディスプレイや照明デバイスへの応用が注目されている。実用化が進む有機EL が固体の有機多層膜を用いるのに対し、ECL デバイスは発光性分子を溶解した溶液を発光層に用いることを特徴とする。我々はECL の高輝度化を目指し、研究を進めてきた。本講演では最近の成果から、ホスト-ゲストECL 溶液の開発と、金属酸化物ナノ粒子からなる電子注入層を埋め込んだMEMS マイクロ流体ECL デバイスの作製法について紹介する。
主催:法政大学マイクロ・ナノテクノロジー研究センター
共催:法政大学生命科学部 環境応用化学科・生命機能学科
世話人:法政大学理工学部 安田 彰